【MADD JAPAN】の活動
2002年8月28日、神戸市バスの運転手が、前日の夜に自宅で焼酎を4〜5合飲んで、翌日の運転中に酒気帯び運転で歩行者を死亡させるという事故が起こり、この事故に対して、早速、神戸市に再発防止などを求める抗議文を送った団体があります。
それが千葉県に事務局を置く「MADD・JAPAN」(マッド・ジャパン)でした。
MADD・JAPANは、アメリカの「MADD」(http://www.madd.org/home/)という団体の日本支部を立ち上げるべく、さまざまな準備活動をおこなってきました。
アメリカで生まれた「MADD」(Mothers Against Drunk Driving =飲酒運転に反対する母親たちの会)は、1980年、アメリカのカリフォルニア州で発足しました。
そのきっかけとなったのは、当時13歳だった少女の飲酒ひき逃げ死亡事故です。
加害者は飲酒運転前歴者であり、事故の2日前に刑務所から仮出獄してきたばかりでした。
大切な娘をこのような理不尽な事故で失ったの母親は、どうしても納得できず、「飲酒運転は事故ではない、もっと重罪にすべきだ!」と声を上げたのです。
それがMADDの原点となったのです。
その後、飲酒運転撲滅運動は全米に広がりを見せ、今では、飲酒ひき逃げのような悪質な運転者には、殺人と同レベルの重い刑罰が下されるようになりました。
「MADD・JAPAN」のホームページでは、「MADD」という組織について、次のように紹介されています。
『発足から約23年を経た今日、MADDは全米に600以上もの支部をもち、会員数300万人を超える世界で一番大きい犯罪被害者救済組織に成長しました。飲酒運転での衝突は、事故とは呼びません。「交通事故」ではなく、「犯罪」であり、「致死罪」ではなく、「殺人」です』
MADDではこれまで、「血中アルコール濃度の許容基準を0.1%から0.08%に引き下げる法案」を通過させるなど、アメリカの法律の厳罰化に深く関わってきました。また、飲酒運転撲滅や被害者を支援するためのプログラムをはじめ、未成年者の飲酒・ドラッグへの防止教育にも積極的に取り組んでいます。

「MADD JAPAN」代表の飯田和代さんは語ります。
「飲酒運転は100%防ぐことの出来る人為的な犯罪でありながら、誰もが犯罪者になる可能性のある事件です。お酒を飲むなと言っているのではありません。『飲むこととハンドルを握ることを決して同時にしてはいけません』これがMADDのスローガンです。皆様の応援をぜひお願いいたします」
日本でも福岡飲酒運転事故事件を契機として、刑法や道路交通法が改正され、飲酒運転の刑罰が厳しくなりました。
しかし罰則ありきを前提とするのではなく、私達がアルコールチェッカー等を使いながら、私達自身或いは職場の相互管理をすることで、飲酒運転防止の意識を高め、今後も飲酒事故による理不尽な悲しみのない社会作りに勤めたいものです。