飲酒運転は、運転者(飲酒運転を下命または容認した運転者の使用者を含む)が道路交通法違反で罰せられます。
それと同時に、飲酒運転を幇助することも罪に問われるんです。
相次ぐ飲酒運転死亡事故のために、世論やマスメディアの動向に併せて、警察も幇助犯の厳格な取り締まりに乗り出しています。
誰かが飲酒して運転するのを、認識しながら飲酒を勧めたり、酒類を提供したり、また飲酒後にそそのかして運転させたりする行為は、それだけで罪に問われるんです。
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条文
道路交通法第六十五条
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
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何人も、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
刑法第六十条(共同正犯) 二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
同・第六十一条(教唆) 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
同・第六十二条(幇助) 正犯を幇助した者は、従犯とする。
幇助犯には、飲酒者を励まし飲酒または飲酒運転の意思を強化するなど心理的に飲酒行為または飲酒運転行為を促進した全ての行為が該当しうる。
推奨、容認など手段、方法は問わない。
具体的には、運転者と知りながら酒を酌み交わす事。
運転するべき者のコップに酒を注いだだけで足りる。
運転者と知りながら飲食店等でその客に酒を出すこと。
その客が車両等に乗ってきている事を知っている(はずだと判断される)だけで足りる。
消極的にでも、飲酒運転と知りながらその車両等に同乗すること。
これらの行為を許可、容認、放置などして、その事に責任を問える場合。
以上に挙げた作為または不作為も幇助となりうる。
つまり、飲酒運転者の飲酒または飲酒運転に消極的にでも関わった場合、飲酒運転(事故)の幇助犯として処罰されうるわけです。
また積極的に関わった場合、例えば飲酒運転となる行為を要請・請願・指示したり(教唆犯)、Aが自ら所有・使用する車を飲酒者Bに運転させたり(共同正犯)した場合には、飲酒運転(事故)の主犯と同程度に処罰されます。
飲酒運転(事故)は重大な犯罪であり、その重大な犯罪に少しでも積極的にでも消極的にでも関わった人間は共犯で、等しく処罰されると言う、善良な一般的常識の観点に立ち返る必要があるということなんです。
刑事事件として共犯も処罰の対象となりうるに止まらず、飲酒運転事故の民事責任も、同様に共同不法行為として連帯責任として賠償責任を負う事となる(民法719条)。
また、共犯者が運転免許を受けていた場合にも、実行者の飲酒運転行為・飲酒運転交通事故により、共犯者の運転免許に対しても違反行為の行政処分として免許停止・免許取消等の不利益処分がなされる可能性がある。(道路交通法上、違反行為の共犯を運転免許の行政処分の対象から除外する事は法律で予定されていない。)
実例として、2001年年末、ある男性が、同僚と酒を7時間も飲んでいながら運転を行ない、当時19歳だった女子大生を轢死させた事件があり、運転者は危険運転致死罪に問われ懲役7年の実刑判決が言い渡された。ところがその同僚も「運転者と知りながら酒を飲ませた」と賠償責任を問われ、東京地裁が2006年7月28日、その同僚に「注意義務を怠った」と5800万円の賠償命令を下した判例がある。共同不法行為者の契約する自動車保険等がこのような賠償に対して保険金支払いされない場合、その者は破産する可能性がある。
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等の判断・記述などがあり、結論として、飲酒運転に関わった者は本人でなくとも、飲酒運転(およびそれによる事故)の責任を刑事・民事・行政処分の面から問われることになる訳です。
そして厳しいことに、事故によりさらに社会的制裁(勤め先からの免職処分等)も受けることがありえます。
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